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いまさら聞けない!相続財産の目録を作成する簡単な5つの手順

いまさら聞けない!相続財産の目録を作成する簡単な5つの手順

相続財産の目録を作りたい!

相続について頭を悩ませる人も多いと思いますが、まずは相続財産を把握するところから始めるべきです。

しかし、財産目録をつくることの重要性は認識していても、いざ作成しようとすると手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか?

本記事では、相続財産の目録を作成する方法を5つの手順でお伝えしていきます。


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相続財産の目録をつくる手順

相続財産の目録をつくる手順を5つに分けて説明します。

  1. 相続財産の目録をつくる意義を知る
  2. 相続財産になるもの・ならないものを把握する
  3. 相続財産を調べるのに必要な書類
  4. 相続財産目録のつくり方
  5. 相続財産の評価方法

上記の順に目を落としていただくとスムーズに理解できると思います。

相続財産の目録をつくる意義(1)

相続する財産が多ければ多いほど財産目録を作るのは大変な作業です。
そのため、途中で心が折れそうになるかもしれません。

しかし、相続財産をリストップする作業の大事さを最初に理解しておけば、面倒な作業も最後までやり抜けると思います。

そのため、相続財産の目録をつくる意義を念のため最初にお伝えしておきます。

  1. 相続人同士の争いを未然に防ぐことができる
  2. 遺族の手続きを楽にすることができる
  3. 税務署からの脱税追求を防ぐことができる

相続人同士の争いを未然に防ぐことができる(1-A)

財産目録を生前に作成し相続人の間で共有しておきましょう。
そうすれば、遺産相続のトラブルを未然に防げるかもしれません。

相続トラブルは資産家だけの問題でしょ?と思わないでください。

遺産によるトラブルは、資産家だけの問題ではありません。
相続財産の総額が5,000万円以下のケースがトラブル全体の75%を占めます。

遺産分割トラブルの発件数

資産家ほど生前に税理士に相談して、生前対策をしているという事情もあります。

その一方で、資産家でもない一般家庭がトラブルになるのは「分割できる遺産がない」からです。

例えば、1つしかない不動産を兄弟で奪い合ったり、相続不動産に住んでいる兄弟がいるにも関わらず「法律でもらえる分はもらいたいです!できれば現金で!」と主張する相続人が現れます。
そうなると、「家は売らない」という主張と「家を売って財産を山分けしたい」という主張が衝突します。

その結果、相続人同士の人間関係にヒビが入ることも珍しくありません。

しかし、財産目録を作っておけば「相続人で分けるうまい方法がない」ことに早いタイミングで気づくことができます。

危機に早く気付けば、対策をとることができます。

だからこそ、財産目録を早めに作成することは大切なのです。

遺族の手続きを楽にすることができる(1-B)

相続税の申告手続きには、財産の全体像を把握することが欠かせません。

被相続人の死後は、葬式や役所への手続きで忙しいはずです。
相続人全員が顔を合わせる時間を捻出するのも難しい状況だと思います。

そんな状況下で、家中のタンスを開けて財産を調べるのは非常に負担が大きいです。

しかし、財産目録さえあれば、相続財産の分割方法についての話し合いをスムーズに進めることができます。

だからこそ、財産目録を早めに作成することは大切なのです。

税務署からの脱税追求を防ぐことができる(1-C)

税務署は、相続人も把握していない財産すら把握することがあります。

例えば、被相続人が家族に隠れて大金を貸していることがあります。
被相続人亡き今となっては、遺族がそれを知る術はありません。

しかし、人に貸しているお金も税務署からすれば、プラスの資産です。
相続人から申告がなくても、相続税の課税対象として見逃すわけにはいきません。

以上のケースでは、借金を返してもらうと同時に、相続税を追加で納税することになりました。

遺族側に財産隠しの意図がなかったにせよ、税務署に「財産隠しだったのでは?」と疑われるのは気持ちがいいものではありません。
さらに、悪質な手口だと認定されれば、延滞税に加えて重加算税も請求されます。

誰だって、本来支払わなくていい税金の支払いを命じられれば、気分が落ち込みます。

しかし、税務署は日本で最強の債権者です。支払いを拒否することは絶対にできません。

なお、税務署が相続の課税逃れを取り締まる実態は以下の記事で紹介しています。

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相続財産になるもの・ならないものを把握する(2)

相続財産を一覧化する作業の大切さを認識していただきましたでしょうか?

ここからは、徐々に本題に入っていきます。

以下に、相続財産になるもの・ならないものを箇条書きにしておきます。

なお、今の段階では、さっと目を通して頂く程度で構いません

最後に相続財産目録(簡易版)をダウンロードできるようにしておきます。

# 分類 詳細
1 土地(+)
  •  田・畑
    (耕作権、永小作権を含む)
  • 山林
  • その他の土地
2  家屋(+)
  • 家屋
  • 構築物
3  有価証券(+)
  • 株式・出資金
  • 公債・社債
  • 投資・貸付信託
  • 受益証券
4  預貯金・現金(+)
  • 現金・小切手
  • 預貯金
5  家庭用財産(+)
  • 家具・什器・備品
  • 骨董品・書画
6  その他の財産(+)
  • 生命保険
  • 生命(損害)保険契約に関する権利
  • 退職金・功労金
  • 年金に関する権利
  • 3年以内の生前贈与財産
  • 船舶・自動車
  • 貸付金・未収金
7 裁判上の地位(+)
  • 裁判上の損害賠償請求権
8 債権
  • 借地権
  • 貸借権
  • 貸金債権
  • 電話加入権 等
9 債務
  • 借入金
  • 住宅ローン
  • 損害賠償債務

上図では、プラスの財産(積極財産)を(+)として表し、マイナスの財産(消極財産)を(-)としています。

次に相続税がかからない財産についても箇条書きにしておきます。

# 分類 詳細
1 動産
  • 仏壇
  • 仏具
  • 墓地
  • 墓石
2  寄付 等
  • 国や地方自治体に寄付した財産
  • 心身障害者共済制度に基づく年金受給権
  • 公益事業用財産
3  死亡保険・死亡退職金
  • 一定額の死亡保険金(500万円×法定相続人数)
  • 一定額の死亡退職金
    (500万円×法定相続人数)

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相続財産を調べるのに参考になる書類(3)

自分でも忘れている財産がないとも限りません。

また、親が財産を把握することを億劫に感じているならば、以下に挙げた書類を入手して、わかる範囲で財産目録を完成に近づけてください。

# 分類 詳細
1 不動産
  • 土地・家屋の名寄帳
  • 固定資産税評価証明書
  • 航空図
  • 公図
  • 路線価図
2  現金・預金
  • 預貯金
  • 有価証券
  • 生命保険
  • その他の財産の明細
3  負債
  • 借入金の明細および返済条件
  • 預かり敷金および保証金の内訳
4 収支
  • 所得税の確定申告書
  • 各種所得の収支明細書

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相続財産目録のつくり方(4)

相続財産の目録に、どんな財産を記録すればいいかイメージがついたところで、実際に目録を作成していきましょう。

相続財産の目録には、法律で決まった書式はありませんから、まずはフリーハンドで手軽に書き出していけば問題ありません。

もしも、参考になるフォーマットが欲しいという方がいれば、「はぴネ編集部」が作成した相続財産目録(簡易版)を印刷してお使いください。

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相続財産の評価方法(5)

財産目録のイメージがついたら、さっそく相続財産を評価していきましょう。

なお、財産を評価する際に注意しておきたいのは、隠れマイナス財産の存在です。
つまり、一見プラスの財産と認識しているもののなかには、収入を生まず支出が膨らむだけの財産も含まれています。

特に不動産には気を付けて下さい。

例えば、親から相続した不動産は、有効活用しなければ固定資産税支払いの義務から逃れられないマイナス資産です。

親から相続した土地や建物に価値があると思っていても、表向きの評価額に惑わされてはいけません。

親から相続した不動産はそのままでは買い手がつかず、更地にしようにもお金は必要、更地にしたところで土地が売却できるわけでもないというジレンマを抱えている人は多いです。
そのため、多くの人は親から相続した不動産をそのまま放置して固定資産税の支払いを安く抑えようとしています。
(更地よりも空き家のほうが固定資産税の支払いは安い)
結局は、それらの行動が、空き家問題にもつながっていくのです。

それならば、そもそも土地にプラスの資産評価がついていること自体に疑問をもつ方もいるでしょう。
しかし、土地の評価が劇的に急落することは恐らくありません。
なぜならば、土地にプラスの評価をつけないと地方自治体が固定資産税を徴収できないからです。
固定資産税は地方自治体の貴重な財源の一つですから、土地を手放さない限りは固定資産税の支払いから逃れる術はありません。

以上の話の教訓は、有効活用できない不動産とわずかな現金が遺産ならば相続放棄という選択肢を忘れないということです。

そして、相続放棄は被相続人の死後3ヶ月以内に判断しなければならないことを忘れていはいけません。

ですから、不動産の売買価格だけでも、早いうちに調査しておきましょう。

一昔前までは、税理士や不動産業者に一軒ずつ足を運んで、不動産価格を調べてもらう必要がありました。

現在ではインターネットで不動産価格を一括査定する無料サービスも多数存在しています。
興味がある方は、以下の記事に詳しくまとめていますので参照して下さい。

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まとめ

財産目録を作成する作業は、短時間ではなかなか終わらないと思います。
財産のなかには自力で調査するのが難しいものもあるでしょう。

しかし、財産目録を完成させれば「早めに仕上げておいてよかった」と感じると思います。

後悔しない相続対策の第一歩に相続財産の目録をいち早く作成することを強くオススメします!

そして、財産一覧をつくったら具体的に財産を評価していきましょう。

財産の評価方法は、以下の記事に詳しくまとめています。

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