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内視鏡・腹腔鏡手術のリスク4選~腹腔鏡手術っていいの?悪いの?

内視鏡・腹腔鏡手術のリスク4選~腹腔鏡手術っていいの?悪いの?

腹腔鏡手術のリスクにはどんなものがあるの?

腹腔鏡手術は、体にメスを入れる開腹手術に比べて体への負担が少ない「低侵襲」(ていしんしゅう)手術として知られています。

しかし、腹腔鏡手術に失敗した事例が報道されることも珍しくありません。(群馬大学病院、千葉県がんセンター 等)

そこで本記事では、腹腔鏡手術のリスクと、腹腔鏡手術をしたがる医者が多い背景を説明した後に、患者が覚えておく心構えを紹介していきます。

腹腔鏡手術とは?(A)

まずは、腹腔鏡手術とは何かという点について簡単に説明しておきます。

腹腔鏡手術とは、腹部に5~10mm程度の穴を数か所空けて、そこから内視鏡(カメラ)と電気メスなどの手術器具を挿入して、モニターに映し出された映像を見ながら病巣を切除する手術です。

腹腔鏡手術が注目された背景には、従来の開腹手術と比べて「傷跡が残らない」、「身体への負担が少ない」という触れ込みがあったからです。

現在では、胃がんや大腸がんの半数以上は腹腔鏡で手術が行われるようですし、「腹腔鏡手術しかしたことありません」という若手の外科医もいるそうです。

しかし、腹腔鏡手術は簡単に精通できるほど簡単な手術でないことは確かです。そもそも、病巣を間近に見ながら手術することはできずに、モニター越しに手術を行うのですから、手術の難易度が高くなることは容易に想像がつきます。

さて、腹腔鏡手術には、具体的にどんなリスクがあるのでしょうか。

腹腔鏡手術のリスク(B)

腹腔鏡手術のリスクは、大きく分けると以下の4つありますので順に解説していきます。

  1. 予期せぬ出血に弱い
  2. 臓器などの縫合が難しい
  3. 木を見て森を見れない
  4. 血流が止まってしまう

予期せぬ出血に弱い(B-1)

腹腔鏡手術の最中に血管を傷つけると、生命の危機にかかわります。なぜならば、開腹手術であれば出血している部位を目視で確認できますが、腹腔鏡手術であればそうはいかないからです。

血の海のどこから出血しているのかをモニター越しに確認するだけでも困難であるばかりか、止血もできません。

もしも体内に血液が漏れだし、急性腹膜炎を起こすと最悪の場合死に至ることもあります。

また、肝臓癌やすい臓がんにおいては、大量出血の恐れがあるので特に注意が必要です。

なぜならば、肝臓やすい臓は体内の奥にあるため内視鏡のモニターでは見ずらいにも関わらず、周囲には大血管が存在するからです。

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臓器などの縫合が難しい(B-2)

がんを切り取った後には、臓器などを縫合する必要があります。しかし、内視鏡だと縫合が難しいのは既に説明した通りです。

もしも、縫合が不完全だと感染症などの合併症引き起こしてしまうリスクがあります。

がんの腫瘍を取り残す、転移を見過ごす(B-3)

腹腔鏡手術では、広い範囲をみることができません。そのため、がん手術では腫瘍を取り残してしまうリスクがあるのです。また、がん細胞を取り除いたつもりでも、切り取った腫瘍のヘリの部分に癌が残ってしまう場合もあります。

さらに、リンパ節に癌が移転しているかどうかも見過ごしてしまうことも少なくないそうです。さらに、がん細胞が隣の臓器に広がっている場合にも、腹腔鏡手術では対応することは難しいそうです。

血流が止まってしまう(B-4)

腹腔鏡手術は、お腹の中に二酸化炭素を入れて膨らませた状態で行います。しかし、お腹の中に入れた二酸化炭素の圧力によって静脈が圧迫されて血流が止まってしまうこともあり得るそうです。

また、二酸化炭素が静脈に流れ込んでしまえば、手術中に心臓が止まってしまうリスクもあります。

以上、腹腔鏡手術のリスクを4つ紹介しました。

このリスクだけをみれば、「本当にわざわざ腹腔鏡手術にこだわらなければならないの?」と考えてしまうのではないでしょうか。

それなのに、なぜ一部の医師は腹腔鏡手術にこだわるのでしょうか。その理由について知っておくことは損ではないはずです。

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腹腔鏡手術を医師がしたがる理由(C)

腹腔鏡手術を医師がしたがる理由は、主に2つあるそうです。

  1. 腹腔鏡手術の方が儲かる
  2. 学会のお墨付きが貰える

腹腔鏡手術の方が儲かる(C-1)

ズバリ開腹手術よりも、腹腔鏡手術の方が病院に入るお金が大きいそうです。そのため、腹腔鏡手術は病院からすれば「おいしい手術」なのです。

もしも、開腹手術と腹腔鏡手術のどちらで手術するか医師の中でも判断が別れる場合、病院内で権力を持った経営者が古典的な開腹手術よりも、腹腔鏡手術を選ぶ可能性も否定できないのではないでしょうか。

学会のお墨付きが貰える(C-2)

現在では、若い医師が腹腔鏡手術ばかりやりたがるのが問題になっているそうです。そのような医師の中には、盲腸や虫垂炎のような簡単な手術でも腹腔鏡を用いるのだそうです。

その背景には、手術の症例を増やせば日本内視鏡外科学会や認定医や指導医の資格を貰えるシステムがあるそうです。

患者はどうしたら良いのか?(D)

これまで腹腔鏡手術のリスクや、若手の医師がやりたがる傾向があることを説明しました。

医師から「腹腔鏡手術は、体への負担が小さいのでおススメです」、「本来は3日の入院が必要ですが最新式の手術方法なので安心してください」と言われたら、素人は医師の言葉を信じるしかありません。

ではどうすればいいでしょうか。ここで思い出したいのは、群馬大学病院の腹腔鏡手術の失敗例です。

群馬大学では、2つのミスがありました。

1つ目は、通常は安全性が確立されていない部位(肝臓等)の手術では、病院の倫理委員会に届けて承認を取る必要があったのですが、それを怠っていました。

2つ目は、病院への報告義務を怠っていたことです。つまり、手術に失敗した場合は、病院に報告しなければなりませんでしたが、それも怠っていたのです。

そして、数々の失敗をした執刀医の上司は、それを咎めるどころか、その暴走を放置していました。

この事件から患者が学べることは、権威のある病院だからといって信用しすぎるなとういことです。

本来であれば、病院内の医師同士できちんと手術方法について協議すべきですが、病院内のルールが無視されることがあるのです。

だからこそ、患者は緊急を要する手術でない限り、セカンドオピニオンは確実に行った方がいいでしょう。

もはや、一人の医師の判断で手術に踏み切るのは危ない時代だと思います。

まとめ

最近では、医師の助言に従って手術を決断したものの、手術後に後悔する事例が注目を集めることも多くなっています。

開腹手術であろうが、腹腔鏡手術であろうが、体に傷をつけることには変わりません。

そもそも本当に手術が必要なのかというところから疑うべきだと思います。

具体的に安易に手術を決断してはいけない手術については、以下の記事で紹介していますので興味があればご覧ください。

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