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マイホームの無理しない資金計画をたてる簡単5ステップ

マイホームの無理しない資金計画をたてる簡単5ステップ

住宅ローンの支払いは20年、30年続くことも珍しくありません。

そのため、当初の資金計画が楽観的な観測に基づいていれば、将来苦しむ可能性が高まります。

例えば、会社の倒産、リストラ、ボーナスカット、転職、病気・怪我、介護、離婚など様々な危機に襲われるか可能性はゼロではありません。以上のような最悪の事態に襲われても、家を手放せば自己破産しなくて済むという状況を作りだしておくことが非常に重要です。

不動産業者の広告には「家賃の支払い額でマンションが買える」と宣伝されていることもありました。そのため「家賃をずっと支払うのだからマイホームを購入したほうがお得」と無意識に感じてしまうのも無理はありません。

しかし、住宅ローンはあくまでも高額な借金です。消費者金融のCMでも宣伝されているように「ご利用は計画的に」が借金の基本です。

そこで、本記事ではこれからマイホームを初めて購入する方に向けて、マイホームの資金計画の立て方を詳しく解説していきます。


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マイホームの資金計画を立案する方法

  1. 自己資金を計算する
  2. 毎月の返済額可能額を計算
  3. 借入れ限度額を計算
  4. マイホームを購入を決断
  5. 忘れがちな費用一覧

自己資金を計算する(1)

自己資金はいくら用意できるでしょうか?

住宅ローンに頼らず、自己資金をどこまで投入することができるかが、将来の破産を防ぐ一つのカギになります。

一般的に、以下3つの方法で自己資金を捻出するのが一般的です。

  • 貯蓄
  • 親・親戚からの資金援助
  • 退職金引当て制度

なお、手持ちにある資金を全て自己資金に充当することはできないことに注意してください。なぜならば、住宅ローンを締結した後は「引っ越し費用」、「リフォーム費用」(中古物件の場合)、「保険料」、「登録手数料」、「税金」などの支払いが必要になるからです。それらの費用は、住宅本体価格の5%~10%は想定しておくと安心です。

そのため、「手持ち資金-住宅本体価格の5%」を頭金としましょう。

なお、不動産本体の価格以外の費用については本記事の終盤で解説します。

貯蓄残高については補足すべき点はないのですが、「親・親戚からの資金援助」、「退職金引当て制度」については少し補足しておきます。

親・親戚からの資金援助(1-1)

親から住宅資金を援助してもらう場合には「贈与税」が発生しますので注意してください。

贈与税は相続税よりも税率が高く設定されていますから、贈与額が多くなればなるほど納税負担が多くなります。例えば、年間200万円の贈与では10%の贈与税が発生します。また、年間1,000万円の贈与では40%の贈与税が発生します。

そのため贈与を受ける場合には、110万円までの基礎控除(非課税枠)を利用し、複数年にわたり贈与を受けることをお勧めします。住宅購入のタイミングによっては、頭金に回せない贈与分があるかもしれませんが、贈与を受けたタイミングで繰り越し返済すれば、金利負担を大きく減らせるのは間違いありません。以上のように、毎年贈与を繰り返す行為を暦年贈与といいます。

但し、暦年贈与には落とし穴があります。例えば、親から毎年同じ日に同じ金額(110万円)を贈与を受けたとします。それを10年間継続したとすれば、合計1,110万円の贈与となります。贈与税は1円も発生しないと勘違いしてしまいがちですが、国税庁の解釈では税金が発生してしまうのです。

なぜならば、贈与開始前に合計1,100万円の支払いをすることを約束している場合は、暦年贈与ではなく定期贈与と見なされてしまうからです。定期贈与とは、一定額の贈与を定期的に分割して贈与する行為です。つまり、国税庁の解釈は「1,100万円の贈与を10年間に分割しただけでしょ?贈与税の対象は1,100万円です。」というものです。

その証拠に、国税庁の公式ホームページでは、以下のような説明があります。

Q1

親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下ですので、贈与税がかからないことになりますか。

A1

定期金給付契約に基づくものではなく、毎年贈与契約を結び、それに基づき毎年贈与が行われ、各年の受贈額が110万円以下の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかかりませんので申告は必要ありません。
ただし、毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受けることが、贈与者との間で契約(約束)されている場合には、契約をした年に、定期金給付契約に基づく定期金に関する権利(10年間にわたり100万円ずつの給付を受ける契約に係る権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかります
なお、その贈与者からの贈与について相続時精算課税を選択している場合には、贈与税がかかるか否かにかかわらず申告が必要です。

つまり、贈与をする側は税務署に定期贈与ではないかと疑われた時のために、自己防衛の手段を講じておく必要があるのです。そのためには、毎年毎年贈与が行われたという証拠を残す必要があります。

定期贈与ではないことを証明するためには、他人名義の通帳にお金を振り込むだけでは不十分です。しっかりと対策したければ、贈与契約書を残しておくのが賢い方法です。

しかし、贈与契約書を作成するのも面倒ですし、税理士に依頼することに心理的な抵抗を持つ人もいるかもしれません。

もしも、贈与契約書を作成したくなければ、あえて毎年贈与税を支払うという方法もあります。例えば、110万円の非課税枠を少しはみだす金額を贈与して、その都度贈与税の申告をしてください。

さらに、定期贈与との疑いを少しでも払しょくするために、贈与金額を少し変えたり、支払いタイミングをバラすなど工夫するのも効果的だといわれています。

面倒だと感じるかもしれませんが、国税庁の解釈に反論しても時間の無駄です。マイホームの頭金を少しでも確保するためだと思えば苦にならないと思います。

退職金引当て制度(1-2)

勤務先で退職金引当による融資制度がある場合は、利用するのも一つの手です。

但し、融資分は金利が優遇されているものの、毎月の給与天引きによる長期返済になることを覚悟しなければいけません。そのため、もしも退職金引当て制度を利用する場合には、ローン借入金と合わせた無理のない活用を心掛けましょう。

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毎月の返済額可能額を計算(2)

住宅ローンを組む場合、多くの人は「上限いくらまで借りれるか」に意識を向けがちです。

しかし、上限いくらまで借りれるかという発想から計画を立てると、住宅価格の8割はローンを組むという結論ありきで計画がたてられます。そのため、そもそも無理して不動産を購入していることに気付かない恐れがあります。

そのため、無理のない資金計画をたてるならばいくら返せるかを重視しましょう。返済可能額から逆算して住宅ローン借入額を決定するのが安全な資金計画を立案するコツです。

では、無理のない返済可能額の目安はどのように計算したらよいでしょうか?

一般的に無理のないギリギリのラインは、年収の30%だといわれています。そして、安全なラインを目指すならば年収の20%程度を目指すべきです。20%の数字の根拠は、住宅金融支援機構が公表しているマンション融資利用者の平均像を参考にしています。平均像では、以下のように条件が設定されています。

  • 世帯年収850万円
  • 家族数2.3人
  • 世帯主39.8歳
  • 購入価格4,231万円
  • 手持ち資金748万円
  • 毎月返済額11.2万円(返済負担率20.4%

まずは、返済負担率20%で毎月の負担額を計算してみましょう。

例えば、年収500万円ならば「500万円×0.2÷12=8.3万円」、年収800万円ならば「800万円×0.2÷12=13.3万円」になります。

なお、夫婦共働きの場合は、夫婦の収入を合算すれば借入限度額がアップすると思います。しかし、共働きを想定した限度額を計算するのはリスクを伴います。なぜならば、夫婦共働きを継続できるか不透明な部分があるからです。例えば、子供が生まれたら夫婦のどちらかは休職しなければいけませんし、子供が生まれれば教育資金が必要です。

そのため、主たる世帯主の収入だけで返済する計画を立てるのが無難です。

また、縁起でもない話になりますが、仮に夫婦が離婚することになった場合には、夫婦共同名義であること自体がトラブルの元になることは頭の隅に入れておきましょう。例えば、離婚をしても住宅ローンの契約は変更できないことが多いので、連帯保証人、連帯債務者に元配偶者が残り続けることになります。連帯保証人になっていれば、離婚後10年以上経過してから「元配偶者が自己破産したので借金の残りを返済してください」と連絡がくる可能性があります。

さて、毎月の支払い額がわかったら、借入限度額を計算してみましょう。

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借入れ限度額を計算(3)

借入れ限度額を精緻に調べるには、本来であれば金融機関に足を運び交渉する必要があります。しかし、借入額上限額は、金融機関(もしくは関連会社)の審査部が担当するのが一般的なので時間がかかります。また、本当にその金融機関で借り入れるかわからない段階では、審査を依頼すること自体が億劫だと思います。

そのため、本記事では簡易的で信頼できる方法をお伝えします。「住宅保証機構株式会社」が運営する返済額から借入可能額を試算するシミュレーションが利用できます。金融機関が運営しているサイトと違って、個人情報などを一切入力する必要がないので安心して利用することができます。

例えば、以下の条件を入力すると、借入可能額は4,343万円と算出されました。

  • 返済方法 ⇒ 元利均等
  • 返済期間 ⇒ 35年
  • 当初金利 ⇒ 1.5%
  • 月額返済額 ⇒ 13.3万円
  • ボーナス返済額 ⇒ 0万円
  • 年収 ⇒ 800万円

是非とも試してください。

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マイホームを購入を決断(4)

「頭金+借り入れ可能額」と「不動産価格」を比べてみましょう。

もしも、不動産価格の方が高ければマイホームの購入を諦める英断も必要です。

年収に占める返済比率を上げるなどの処置をとれば、借入可能額を増やせる方もいると思いますが背伸びした分はリスクなります。

背伸びしてでも購入を焦った方がいいと思うこともあるかもしれませんが、失敗したら深いダメージを負う可能性があるのが不動産売買の特徴です。

くれぐれも慎重に検討を重ねていきましょう。

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忘れがちな費用一覧(5)

最後に、住宅取得時に忘れがちな費用を紹介します。

住宅ローンの申し込み手続きをする段階になって「まだ費用がかかるの?」と冷や汗が流れることがないようにしましょう。

  1. 仲介手数料
  2. 引っ越し費用
  3. リフォーム費用(中古の場合)
  4. 印紙税
  5. 登録免許税
  6. 不動産取得税
  7. 融資手数料
  8. 保証料
  9. 団体信用生命保険
  10. 火災保険

仲介手数料(5-1)

不動産業者を経由して不動産を見つけた場合、不動産業者から仲介手数料を請求されます。

売買価格が400万円以上の不動産の場合は、「売買価格×0.03+6万円」(税別)で仲介手数料は計算できます。

なお、消費税が8%の状況では売買価格ごとに仲介手数料は以下のようになります。(カッコ内は消費税10%の場合)

  • 1,000万円 ⇒ 約39万円(40万円)
  • 2,000万円 ⇒ 約71万円(73万円)
  • 3,000万円 ⇒ 約104万円(106万円)
  • 4,000万円 ⇒ 約136万円(139万円)
  • 5,000万円 ⇒ 約168万円(172万円)
  • 6,000万円 ⇒ 約201万円(206万円)
  • 7,000万円 ⇒ 約233万円(238万円)
  • 8,000万円 ⇒ 約266万円(271万円)
  • 9,000万円 ⇒ 約298万円(304万円)
  • 10,000万円 ⇒ 約330万円(337万円)

引っ越し費用(5-2)

引っ越し費用がいくら必要かは一概にはいえません。自家用車で仲間内で引っ越しすればガソリン代とご飯代で済むかもしれません。

しかし、大がかりな引っ越しであれば10万円単位で出費がかさむことも十分考えられます。引っ越し費用と同時に、粗大ごみ、リサイクル費用、運搬費用なども発生します。

また、新しい家具を新調すればその分の費用も、もちろん必要になります。

リフォーム費用(5-3)

中古物件を購入する場合、リフォーム費用が必要になることがあります。

売主が中古物件を高く売るために販売する前にリフォームしてくることもありますが、必ずしもあなた好みのリフォームがなされている保証はありません。

印紙税(5-4)

売買契約書、建築請負契約書、住宅ローンの金銭消費賃借契約書等には印紙を貼らなければいけません。

そして印紙の購入費用は、契約書に記載のある金額に応じて以下のように決まります。

  • 100万円超え 500万円以下 ⇒ 2,000円
  • 500万円超え 1千万円以下 ⇒ 1万円
  • 1,000万円超え 5千万円以下 ⇒ 2万円
  • 5千万円超え 1億円以下 ⇒ 6万円
  • 1億円超え 5億円以下 ⇒ 10万円
  • 5億円超え 10億円以下 ⇒ 20万円
  • (以下省略)

登録免許税(5-5)

購入した不動産が自分のものであることを証明するために、国(法務局)に届出をする必要があります。中古住宅の場合は「所有権の移転登記」、新築の場合は「所有権の保存登記」が必要になります。

また、住宅ローンを組む際に抵当権を設定する場合には、登記の手続きを法務局にて行う必要があります。

以上全ての手続きには、登録免許税がかかります。

登録免許税の計算式は、国税庁のホームページをご参照ください。

不動産取得税(5-6)

不動産を取得すると、不動産取得税を支払う必要があります。各都道府県から納税通知書が送られてきます。

不動産取得税は「不動産価格×4%」です。

しかし、平成18年4月1日から平成30年3月31日までの間の土地家屋(住宅)は3%の軽減処置が取られています。

なお不動産価格は、不動産の購入価格や建築工事費ではないので注意してください。不動産価格は「総務大臣が定めた固定資産評価基準により評価、決定された価格で、新・増築家屋等を除き、原則として固定資産課税台帳に登録されている価格」のことです。

固定資産税台帳を閲覧するために税務署に足を運んでもいいですが、おおよそ不動産購入価格(実勢価格)の5割~6割程度で設定されています。

融資手数料(5-7)

住宅ローンを利用する場合には、どこから融資を受ける場合でも「融資手数料」が必要です。

金融機関によって手数料の計算方法は異なりますが、3万円~10万円を想定しておきましょう。

保証料(5-8)

住宅ローンを返済できない時は、保証会社が金融機関のかわりに住宅ローンを一括で返済します。これを代位弁済(だいいべんさい)といいます。

金融機関が保険に加入するのですから、金融機関が保証会社に保険料を支払うと思うかもしれません。しかし、保証料はローンを借りる側が支払う必要があるのが一般的なルールとして定着しています。つまり、あなたがローンを返済し続ければ金利収入で儲けることができますし、滞納すれば代位弁済を受けれるので住宅ローンは金融機関にとって非常に美味しい商品なのです。

団体信用生命保険(5-9)

住宅ローンの利用者が、事故や病気、あるいは死亡した場合などに、ローンの返済を肩代わりするのが団体信用生命保険です。

働き盛りの世帯主が突然亡くなってしまえば、残された家族は露頭に迷ってしまいます。世帯主に不幸があっても家だけは残すという意味で心強い保険です。

なお、住宅ローンの残債が多く残っているほど年間の保証料は高くなり、返済すればするほど安くなります。

借入金額1,000万円ごとの年間保証料の目安を以下に載せておきます。(住宅金融支援機構HPから引用)

団体信用生命保険加入

火災保険(5-10)

火災保険は、年間1万円~2万円を目安にすると良いでしょう。

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まとめ

無理のない返済計画について詳しく解説しました。

住宅ローンをキチンと完済できるようにしっかりと計画を立てていきましょう。

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