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財産は絶対に渡さない!相続廃除(排除)の手続きを成功させるコツ

財産は絶対に渡さない!相続廃除(排除)の手続きを成功させるコツ

あの馬鹿息子(娘)には財産は渡さない!

  • 相続させる財産はお世話になった人に渡したい
  • 財産は有効活用してほしい
  • 育て方を間違えた子供達に財産を相続させたくない!

以上のような想いがある場合には、相続廃除の手続きを検討してください。

本記事では、相続廃除の手続きをする上で知っておくべき知識をお伝えしていきます。


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相続廃除で知っておくべきこと

相続廃除について以下のテーマに沿って説明していきます。

  1. 相続廃除の条件
  2. 相続廃除の盲点
  3. 相続廃除の手続き
  4. 相続廃除の取り消し

相続廃除の条件(A)

相続廃除が認められるのは、被相続人と相続人の共同関係や信頼関係が破れた時です。

民法(892条)では以下のように規定されています。

  1. 被相続人に対して虐待をし、もしくは重大な侮辱を加えた時
  2. その他の、いちじるしい非行があったとき

しかし、民法の規定は明確な基準がないので必ず適用される保証はありません。

例えば、離婚裁判においても、必ずしも離婚が認められるわけではありません。
「夫婦関係の破綻」により離婚を認めるか認めないかは、家庭裁判所で総合的に判断されます。

離婚裁判と同様に相続においても、「虐待」、「侮辱」、「非行」が、どの程度のレベルであれば相続排除が認められるのか、被相続人が判断することはできません。
あくまでも、家庭裁判所が判断する問題です。

しかし、廃除が認められる可能性を少しでも高める方法はあります。

このまま読みすすめてください。

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相続廃除の盲点(B)

早速、相続廃除の手続きについて説明していきたいところですが、ちょっと待ってください。

その前に、相続廃除の盲点となるポイントについて説明していきます。

相続廃除の盲点となるポイントは2つあります。

  1. 遺留分がある相続人のみ対象
  2. 代襲相続までは排除できない

遺留分がある相続人のみ対象(B-1)

実は、相続廃除は全ての相続人に対して申立てることが可能なわけではありません。

相続廃除ができるのは遺留分を持った相続人に限られるのです。

遺留分とは、法定相続人が必ず受け取れる財産分のことを指します。

法定相続人は、遺言などにより「あなたの相続できる財産はゼロ」といわれても、それを全て認める必要はありません。

民法により、最低限度の財産を相続する権利は認められているのです。
遺留分の割合は、被相続人と相続人の関係によって決まります。

なお、遺留分がない相続人とは具体的には、被相続人の兄弟姉妹をさします。

ですから、兄弟姉妹に対して相続排除を申し立てることはできません

つまり、もしも直系卑属(子供、孫等)、直系尊属(父母、祖父母 等)がおらず、
あなたが亡くなった時の財産が確実に兄弟姉妹にいくことがわかっている場合には、
相続廃除による手続きはできません。

その場合には、遺言書により財産を誰に残すのか明確にしておくべきです。

代襲相続までは排除できない(B-2)

代襲相続とは、被相続人の子供ではなく孫に相続させることをいいます。

もしも、相続排除する人物に子供がいる場合には注意してください。

なぜならば、相続排除の申し立てが仮に認められたとしても、
排除された人物の子供は、相続権を失わないからです。

子供は憎いから財産を相続させたくないが、孫には財産を相続させたいというなら
相続排除は効果的な手段であることは間違いありません。

しかし、相続廃除した人物の子供に相続が実行されることで、
実質的に相続廃除した人物に財産を受け渡すことになりかねませんので注意しましょう。

もしも、代襲相続の影響を最小限にとどめたいのであれば、以下の対策を講じてください。

  • 遺言により最小限の相続分に留める
    (遺留分を侵害しない程度の財産のみ残す)
  • 生前贈与等により相続させたい人物に多くの財産を残す

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相続廃除の手続き(C)

お待たせいたしました。

ここからは、相続廃除により特定の相続人に財産を渡さない方法を解説します。

相続排除は、以下の2ステップで手続きを行います。

  1. 家庭裁判所による調停・審判
  2. 推定相続人排除届を市町村に届け出る
  • (参考)遺言書でも廃除することはできるか?

家庭裁判所による調停・審判(C-1)

まずは、「推定相続人廃除申立書」を家庭裁判所に提出しましょう。

すると、家庭裁判所の調停が実施されます。

家庭裁判所の調停では、調停員と呼ばれる第三者が当事者同士の間にたって、
廃除について当事者で合意できるように話し合いを進めてくれます。

あなたが相続廃除をしたくても、相手が相続廃除に納得するとは限りません。
むしろ、相手が納得しない可能性の方が大きいでしょう。
ですから、そもそも話し合う必要はないと考えるかもしれません。
しかし、相続廃除の手続き上は必ず調停手続きを経る必要がありますので我慢する必要があります。

そして調停で当事者が合意できない場合は、家庭裁判所が審判を下すことになります。

なお、「審判」とは裁判をせずに、調停後に裁判官が判決を下すことです。
通常、家庭裁判所の調停で話し合いがまとまらなければ、裁判に移行するのが一般的です。
例えば、離婚調停を経て、離婚裁判のような流れは広く認知されています。
一方で、相続廃除の手続きの場合は、裁判をせず裁判官の判断で判決を下すという特徴があります。

絶対に廃除申立を認めてもらいたい方へ(C-1-ⅰ)

なお、もしもどうしても廃除申立を認めてもらいたいのであれば、自分が正しいという客観的な証拠を用意しておく必要があります。

例えば、虐待されていれば暴力をふるわれた医師の診断書を用意しておきましょう。

侮辱されたのであれば侮辱された時の音声テープや、どんな侮辱を受けたのかを詳細に記録に残しましょう。

非行があったのであれば、どんな非行があったのか証明する第三者の証言を集めましょう。

家庭裁判所に味方になってもらうコツは、事実を正確に伝えることです。

「虐待されて大変だったんだ!」といわれても、どの程度大変だったのか明確でありませんし、そもそも本当かどうか疑わしいです。

「侮辱された!」と主張するよりも、どんな言葉を浴びせられたのかを伝えたほうがわかりやすいです。

もしも、特定の相続人に対して、絶対に廃除の手続きを成功させたいのであれば、弁護士や司法書士に相談することをオススメします。

なお、専門家に依頼すれば、あなたの主張を認めてもらうために「陳述書」などを用意してくれると思います。

陳述書があれば、あなたの想いをより一層強く訴えることができます。

推定相続人排除届を市町村に届け出る(C-2)

家庭裁判所で、あなたの主張が認められれば次の手続きに進むことができます。

家庭裁判所が発行する調停調書や審判書の謄本と合わせて、「推定相続人廃除届」を市区町村に届け出ましょう。

以上の手続きで、特定の推定相続人を相続廃除として認定する手続きは完了です。

お疲れ様でした。

(参考)遺言書でも廃除することはできるか?(C-3)

なお、遺言書に廃除することを明記しておけば、被相続人の死後の廃除申立は可能です。

その場合には、遺言執行人が廃除の手続きを行うことになります。

しかし、詳しい事情を知らない遺言執行人のスムーズな手続きを後押しするために、
廃除の意思とともに、廃除の理由や証拠をしっかりと残しておくことを忘れないでください。

また、すでに説明したとおり廃除申立は必ずしも認められるわけではありません。

そのため、廃除申立を遺言書に記載する場合には、廃除が認められた場合と、認められなかった場合の両方の遺産分割方法を明記しましょう。

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相続廃除の取り消し(D)

もしも、相続廃除が認められた相続人に対して、「財産を相続させたい!」とそれまでの主張をひるがえした場合は、どうなるでしょうか。

この場合は、被相続人が当該相続人に相続させることを希望する限り、
特段の理由なく、廃除の取り消しにより相続資格を回復させることができます。

但し、権利関係明確化のため取り消しにも家庭裁判所の審判または調停が必要になります。

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まとめ

相続廃除を効果的に使えば、他の相続人を守ることにつながります。

あなたからみて、財産を渡したくない人であれば、
あなたの死後にその他の相続人に、高い確率で迷惑をかけることが想定されます。

迷惑をかけたから、図々しくも財産を要求しないだろう!」と考えるのは早計です。

「きっちり、法律分はもらいます!」と図々しく要求してくるでしょう。

図々しい相続人に対して与える取り分が、遺留分なのか法定相続分なのかは大きな差です。
(※遺留分は、法定相続分の半分)

残された他の相続人を守るためにも、今回紹介した相続人排除の手続きや、生前贈与、遺言書などの相続対策はしっかりとおこなっていきましょう。

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